Alvorada
Alvorada  [BIYUYA-010]  配信アルバム
廣木光一g, 吉野弘志b
2020.7.29配信中!
♬40年を越える交流がある廣木光一と吉野弘志。様々なグループでの共演を経て、近年行っているデュオのライブ録音をここに。ブラジルからはジョビン、シコ・ブアルキ、カルトーラ。メルセデス・ソーサの名唱で知られる”アルフォンシーナと海”。ミンガス、廣木オリジナルも収録。
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レコーディング・データ

1.2.4.7.8: 2015.7.12/Tokyo
3.5: 2015.12.18/Hiroshima
6: 2015.12.12/Tokyo

Alvorada 〜夜明け〜/廣木光一

 

出会いは1977年頃。ピットイン、タロー、アケタ、エアジンなど東京近郊のライブシーンにそれぞれ出没するようになり、名前と存在は認識するようになったが、当初はお互いさしたる興味は無かったと思う。次第に、古澤良治郎(ds) 板橋文夫(p) 小山彰太(ds) ほか諸先輩方を介して同じステージに立つようになり、また、自分たちの世代を中心としたセッションも少なからずあったと思う。その後それぞれ40年以上に渡って活動してきている中で、共に在籍し特に印象に残るバンドがあった。ひとつは、武田和命(ts)クインテット<佐山雅弘(p) 小山彰太(ds) 吉野、廣木>。ヨーロッパの著名な管楽器奏者に「人間が出せる最も美しい管楽器の音」と言わしめた武田氏のテナー。レパートリーは、佐山氏と廣木のオリジナルが中心、このことが功を奏し、普通のジャズクインテットとは趣を異にするユニークなグループとなった。そんな中、日に一曲吹くスタンダード、特に”Soultrane"は沁みた。私感だが本家より美しい。もうひとつは、坂田明(as)カルテット<古澤良治郎(ds) 吉野、廣木>。坂田氏のオリジナルを中心に、きちんと始まって、わーっとみんな自由にやって、きちんと終わる、そんなバンドだった。坂田氏と古澤氏のふたつの異なった宇宙があって、そこで若者二人は奔放に演奏した。この二つのバンド、ツアーには良く出たが、作品は残っていない。どこかからテープが出てこないかとも思う。

 

本作品は、2015年辺りに再会を果たし、東京他でライブ録音をしたもの。レパートリーが何曲か共通していたことも、同じ時代を生きてきたことの顕れか。全8曲中、5曲がブラジルの曲だが、その代えがたき美しさ、そして包容力には驚かされる。多民族国家の音楽的勝利。地球の反対側からは窺い知ることはできない何かが脈々と流れているようだ。

 

今回トラックダウンは私自身が行った。吉野氏の音はイコライザで補正する必要は無く、楽器音として完成されている。逆に、イヤホンや小さい再生機器で音が割れないように、希に見る豊かな低音をカットしなくてはいけない程だ。

 

2020年5月から、コロナ禍に於いてこのアルバムリリースに向けての作業を行った。以前であれば、お届けする手段を全て失っていたミュージシャンだが、配信というツールができていたことが、せめてもの救いとなった。いまはこれをお聴き戴き、再びライブの場でお目にかかる夜明けを待ち願い。 2020.6.15 

〜プロフィール〜

廣木光一 (ひろきこういち)

ギタリスト・作曲家/川崎市出身

音楽家はいない家系に育つも祖父と伯父の影響でジャズ、クラシック、マーチ、ラテン、邦楽など様々な音楽を耳にする。ロックに夢中になった中学時代、急転報道写真家に憧れベトナムに行くつもりになる。18才、自分に最も合う表現方法は幼き頃に聴いたジャズだと思い込む。遅いスタートでもできそうな楽器はとなんの根拠もなくギターを選ぶ。日本が好景気に向かう時代どさくさに紛れ生業と。…歳を重ね、つくづく弦楽器で良かったと思っている今日この頃。音楽歴:1975年、自己のグループを作りオリジナル曲を中心に演奏活動開始。古澤良治郎(ds) 渋谷毅(p) リーオスカー(harm) 坂田明(as)を始め多くのグループに参加。2020年現在、アコースティックソロギターや自己のユニット、セッションなど全国のライブハウスで活動中。ジャズギタリスト高柳昌行(91年没)に師事。アルバムは、『Alvorada/廣木, 吉野弘志(20年/配信)』 『Águas De Maio 五月の雨/廣木, 渋谷毅(18年/CD)』他。廣木光一音楽塾主宰、リモートレッスンも開始。映画歴:酒井充子監督の4作品​で作曲と演奏。『台湾人生/08年』『台湾アイデンティティー/13年』『ふたつの祖国、ひとつの愛 〜イ・ジュンソプの妻〜/14年』『台湾萬歳/17年』

 

 

吉野弘志 (よしのひろし)

コントラバス奏者/1955年広島市生まれ

高校時代よりジャズベーシストを志し、75年に東京藝術大学音楽学部器楽科(コントラバス専攻)に入学、江口朝彦氏に師事。80年、坂田明(as)トリオに参加、以後、富樫雅彦(perc) 加古隆(p) 山下洋輔(p) 板橋文夫(p) 塩谷哲(p) など数多くのグループに参加する。また現代音楽の分野でも、故・武満徹プロデュースの「MUSIC TODAY」や「八ヶ岳高原音楽祭」に参加、2006年の東京オペラシティでの「SOUL TAKEMITSU」にも出演した。09年、間宮芳生書き下ろしの新作オペラ「ポポイ」、11年、「間宮芳生の仕事」コンサートにも出演する。現在は、ベース・ソロと、グループ「彼岸の此岸<太田恵資(vln) 鬼怒無月(g) 吉見征樹(tabla)>」を活動の中心にしながら、大ベテランの中牟礼貞則(g)や渋谷毅(p)とのデュオも行なっている。また下北沢レディージェーンでの作家 山田詠美・奥泉光との「朗読と音楽のセッション<太田恵資(vln) 小山彰太(ds)>」は、毎回熱心なファンの待望するところとなっている。 リーダー作品に『泣いたら湖/吉野弘志・モンゴロイダーズ(02年/ohrai)』と、ベース・ソロアルバム『on Bass(04年/rinsen music)』、『吉野弘志・彼岸の此岸/Feeling the Other Side(13年/AKETAS DISK)』がある。

齊藤聡氏によるレビュー/JazzTokyo #2013 

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